中小機構 モール活用型 EC マーケティング支援事業募集

事例集

熊野筆を越境ECで販売 高級・高品質な筆の魅力を画像と文章で訴求

企業名
株式会社竹宝堂
代表者
竹森 臣
事業内容
化粧筆の製造開発、販売
越境EC サイト
http://www.chikuhodo.com/en/index.html
その品質の良さで世界中から注目をされる熊野筆を販売しています。越境ECではその中でもハイグレードなシリーズを取り扱っており、特に「灰リスの毛」を使用した筆は毛先の形、柔らかさに優れ、合成繊維にはない、上質な肌ざわりになっています。

越境ECを始めようと思ったきっかけ
海外からのお問い合わせ増加で検討を開始

代理店がアメリカにあり販売が好調であったこと、東京にある広島県のアンテナショップで同社の製品を見た海外のお客様からの問い合わせが多かったことから、自社でも海外展開について検討を始めておりました。

そのような状況の中、中小機構の補助金を知り、越境ECをスタートしました。海外の化粧品の品質が向上し毛先のやわらかい日本の化粧筆が注目されたこと、また当時の内閣総理大臣によるトップ営業で日本の化粧筆の品質が世界で認められている点も、海外販売を始める際の追い風になりました。

越境ECに取り組む上で工夫した点
説明文と画像で魅力を訴求。筆好きコミュニティでの記事掲載も販売に寄与

商品の説明文章ブランドイメージを壊さずに商品の魅力を伝えることを重要視し、ブランド品のコピーライトを行っている翻訳家の方に依頼しました。結果として普段日本のお客様へのご紹介に使用する文章とは大きく違った説明文になり、驚きを感じています。

商品画像についても、海外で人気の「Zシリーズ」については越境ECサイト制作にあわせて商品画像を新規に撮り直し、穂先のやわらかさ、こだわりの形が分かるような画像を作成しました。

海外では最も高級な「Zシリーズ」の特に目元のメイク用の筆が良く売れております。ヨーロッパの方は化粧筆好きのコミュニティを通じて商品を知り、購入して頂くことが多いようです。以前そのコミュニティのライターの方が取材に来てくれて、商品の記事を書いてくれたことがありました。記事にしていただいたのは偶然ですが、海外での商品の認知向上に大きな影響があったと感じております。

実際に取り組んでみて難しかった点
関税という越境ECならではの課題

商品発送以外の部分は1名体制で対応しています。物流の際、使っている素材の問題で税関で止まりやすいということもあり、年末に送付した商品が返ってきてしまったことがありました。お客様の中には、なかなか連絡がつかない方もいて、対応に追われることがありました。また関税の支払いはお客様負担という表記をサイト上でしているものの、関税の支払いについて1件お問い合わせが来てしまったこともあります。

本事業で良かった点

補助金事業の一環で中小機構が開催したニューヨークでの展示会に商品を出すことで、現地でPRをすることができました。

経過レポート等の必要書類が多いかと思っておりましたが、事業完了報告書などの提出のみだったので、その点で意外に負担が少なく進めていくことができました。

今後の方針

これまでは、日本の高級な化粧筆を海外の方が購入できる窓口として、現地の代理店に配慮しながら、積極的なプロモーションは行わず越境ECサイトを運営していました。今後もバランスを見ながら取り組んでいきたいと考えています。

また、海外販売にチャレンジしていく中で、海外の方はアイシャドウに使う小さめの筆をいくつも購入していく等、日本とは売れている商品の傾向が違っていることが分かりました。こういった経験を踏まえ、今後販売する商品のラインナップで海外限定品を出せないかと検討しています。

専門家の意見

日本の高級品の工芸、そして富裕層ターゲットのお手本のような例だと思います。
再現性があるかないかという問題はありますが、時代の流れや周りのサポートをうまく活用しながら、海外展開を成功させていっているのはやはり実力があるからこそ。
特にモノづくりの企業さまには学んでいただきたいし、海外用の商品企画の段階に進まれているので、この動きも非常に楽しみです。(中小機構 販路開拓支援アドバイザー:村田)